第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
向かったのは
一虎と初めて会ったゲーセン
あの日以来
ここには暇つぶしに2人でよく来ていた
最近ハマってる格ゲーは
今日も俺の負けだった
「クソ!もー1回!」
「アハハ…場地、いい加減諦めろって〜…オマエじゃオレは倒せねーよ」
「ああ゛⁈ざけんな一虎!次こそボコボコにしてやる!」
そう意気込んだリベンジも
ギリギリの所で結局は負け
一虎は昔からゲームだけは上手かった
「……もう1回…」
「えー…今日はもー勘弁しろよ……それよりさ…アレ…」
ニヤついた顔の一虎が指差した先に
クレーンゲームをしている2人組の女がいた
「…2×2でちょうどいーじゃん…ナンパしよーぜ♪」
「え゛?ヤダよ…」
「ノリ悪ぃ事言うなよ〜」
「…てかオマエ、さっきのでまだ懲りてねぇの?」
「あん位で懲りるかよ…むしろリベンジしてぇの!頼むよ場地…」
「ざけんな…誰がナンパなんかするか」
「………チッ…しょーがねぇな……じゃオレひとりで声掛けっから、もし引っかかったら付き合えよ♪」
一虎は「…今度は上手くいきそーな気がする」と言うと
俺の肩に腕をまわし、2人組のいる方へ近付いていく
「ねーねー♪キミ達、2人?」
「はぁ?……っちょ、待てって一虎!」
「…黙ってろ場地……良かったらさぁ…オレらと一緒に遊ばねぇ?」
一虎の言葉に
2人組の女たちがクレーンゲームから顔を上げた
ひとりは、いかにも遊んでそうな金髪のギャル系
もうひとりは、黒髪で少し大人びた雰囲気の女だった