• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第11章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆(続編)





少しの沈黙のあと
レイナは小さな子供を宥めるような
穏やかな声で聞いた


『……"そんなチーム"…って言ってるようなチームに……隆は何でいるの?』

「……大切な仲間が居るんだ……自分だけ辞めるなんてことは考えられない…」

『………それじゃあ……隆がずっと言ってた夢は?…どうするの?』


心の奥に閉じ込めた想いに触れられたような気がして
オレは声を荒げた


「中卒のデザイナーで家族が養えるか⁉︎……っ…そんなのは…現実が見えてねぇガキの夢だろ…」

『……だから…諦めるの?』


レイナの声は
それでも穏やかなままで

気持ちが折れてしまわないように
オレは拳を握りしめた


「……もう…決めたことだ………仕方ねぇんだよ…」

『……私との約束は?………それもガキの約束だから……隆は諦めて捨てちゃうの?』





" 絶対に離れない "

" オレとオマエは片割れ同士だ "




そう誓った夜のことを
忘れた訳ではなかった

けれど…



「………オレのしたことが…レイナを傷付けちまうと思うと……苦しいんだよ…………自分が選んだ人生に後悔はしてねぇけど……やっぱり…オマエまで巻き込みたくない…」

『……』

「………頼むから分かってくれ…………オマエには……幸せになって欲しいんだよ……」

『………………それが……隆の本音…?』


レイナは独り言のように呟くと
オレを睨みつけた


『…ふざけないで』

「……っ…」

『…………隆ってさ……周りが思ってるよりバカだよね…………仲間のため………家族を養うため………私の幸せのため…………相手のためにって…そればっかり考えて……何で自分が幸せになる事考えないの…?…………あと、隆の居ない場所に…私の幸せなんかないから…』


彼女の声は
怒りで震えていた


『…悪いチームの幹部だからって、今更何言ってんの?…人の覚悟甘く見ないで!…隆と一緒にいるって決めた時から、そんな事とっくに考えてる!』

「……」


言葉を失ってしまったオレを
レイナは強く抱きしめた







/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp