第11章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆(続編)
オレとレイナの関係はずっと良好だったわけじゃない
こんな風に落ち着くまでには
当然、迷った時期もあった
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中学を卒業して少し経った頃
自分でも気付かないうちに
重大な犯罪行為に手を染めていたことを初めて知った日
オレは
別れ話をするためにレイナを呼び出した
" もう好きじゃなくなった "
そんな風に言えば
彼女は呆れ、離れていくだろう
覚悟を決め
胸が押しつぶされるような気持ちで切り出したのに
オレの言葉を聞いた彼女は
おかしそうに笑い出した
ひとしきり笑った後
予想外の反応に戸惑っているオレに
彼女は目尻を拭いながら言った
『…隆、嘘付くのヘタ過ぎ……もっと他に思いつかなかったの?』
「……他に……って何がだよ…」
『…だって…" 好きじゃなくなった " なんてさぁ…』
確かに
彼女を突き放すことだけを考え過ぎて
冷静に考えたら
一番あり得ないことを理由に選んでしまった
「……もう笑うなよ……頼むから真面目に聞いてくれ…」
出鼻をくじかれてしまったオレは
こうなったらキチンと話し合うしかないと腹を決めた
「…レイナ………オレには…もう関わるな…」
『…っ……隆…』
「中学の時は…まだマシだったんだ……けど、卒業してからの東卍は昔と比べ物にならない悪事に手を染めるようになった………俺は…そんなチームの幹部なんだ…………そんな男……見切りつけて…もう放っとけよ…」
自分でそう言いながら苦しくなって
オレは下を向いた