第11章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆(続編)
知らせを受けた時
オレは自宅の台所でレイナと一緒に洗い物をしていた
クリスマスパーティーではしゃぎ疲れたルナとマナは
既にそろって眠りについていた
電話を切ったオレは
詳しい事情を聞くため、すぐに八戒の姉の柚葉に会いに行った
「……大寿を刺したのはアタシなんだ……八戒はアタシを守る為に罪を被った…」
「…そんな…」
「……八戒は…もう何を言っても聞かない……自分が殺したって言うばっかりで…」
「……」
「……三ツ谷……アンタが追い込んだからよ………アンタの期待が八戒を苦しめた!……こうなったのは…全部アンタのせいよ‼︎」
弟が逮捕され、取り乱していた彼女は
泣きながらオレをなじった
オレからの信頼が八戒には重荷だった、と
柚葉は言った
確かにオレは
八戒の男気や強さに期待するばかりで
アイツの本当の苦しみを理解してやれていなかったのかも知れない
オレを「タカちゃん」と呼んで慕ってくれていた八戒の
笑顔の裏にあった弱い部分に寄り添い
悩みを打ち明けてもらえるような関係を作れていたらと
自分を責めながらアパートへ帰った
バイクのエンジン音を聞いて
レイナが外へ飛び出してきた
電話を受けて出て行った時のオレのただならぬ様子に
彼女も気が気ではなかったのだろう
不安そうな顔のレイナを安心させるように「ただいま」と言って
オレは彼女の髪を撫でた