第11章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆(続編)
" 稀咲 " とは
現在の東京卍會を実質動かしている男だった
東卍のトップが結成当時から変わらず " 佐野万次郎 " である事は
揺るがない事実だったけれど
マイキーはもう何年も前から表に出て来る事はなくなっていた
いまの東卍が昔から変わらないのは、その名前だけで
チームを結成した時に誓ったはずの信念は
この12年の間にどこかへ消え失せてしまった
のちに"血のハロウィン"と呼ばれた
2005年10月31日の抗争は
場地が死に
刺した一虎が逮捕されるという
とても辛い結果をオレ達にもたらした
先に傷害で捕まったパーちんも含めると
その時点で創設メンバーの半分が東卍から居なくなってしまった
その後
抗争相手の芭流覇羅が傘下に降ることになり
総勢150人程度だった東卍は一気に450人の大所帯となった
トップが不在だった芭流覇羅の副総長・半間との間を取り持ったのは
当時、参番隊隊長に就任したばかりの稀咲だった
血のハロウィンで功績を残し、東卍内での信頼を得た稀咲は
その後も次々と味方を増やし
順調にのし上がっていった