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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第9章 東京卍リベンジャーズ・灰谷兄弟





「………オレ……知ってたよ………兄貴が何かを隠してること…」

「……」


落ち着いた声で
話し始める


黙ったままでいる蘭に
竜胆は続けた


「……マイキーに仕事頼まれたって言ってたけど……そのマイキーが…"最近、蘭はひとりでどこに行ってるんだ?"って…オレに聞いてきたから…………まさか…レイナが絡んでるとは思いもしなかったけどさ…」

「……」

「……こんなすぐバレる嘘つくなんて兄貴らしくねぇって……不思議だった…」

「……」

「………なぁ………何であの夜…レイナの部屋にオレを呼んだんだよ…」


目の前の空になったグラスを見つめたまま
蘭は何も答えなかった


「………本当はあの時……全部打ち明けるつもりだったんだろ?……兄貴が…レイナと………………っ……レイナ "に" …手ぇ出した事…」

「……」

「……言えよ兄貴…………早く言いたくて……バラしたくて仕方なかったんだろ?…」

「…竜胆…」

「……っ…」

「………………悪かった…」



次の瞬間
蘭は顔面を思い切り殴りつけられ
気が付くとソファに仰向けに倒されていた




身体の上で馬乗りになった竜胆が
見たことのない怒りの表情を浮かべて
自分を睨み付けている



「………………ふ……ざ…けんな…………………ど…うして………認めちまうんだよ…」



襟元を掴む手にギリギリと力が込められ
首が強く締め上げられていくのを
蘭はただ受け入れていた


「……………本当に悪いと思ってんなら……一生黙ってろ……」


頬の上にポタリと雫が落ちてきた直後
襟元が解放された



「………レイナを穢したこと…………絶対に許さない…」




震える声でそう言うと
竜胆は立ち上がり、そのままリビングを出て行く





喉を押さえて咳き込む蘭の耳に

真っ暗な廊下から
ドアの閉まる音が聞こえた




「……」




残された蘭がのろのろと身体を起こすと
頬の上の雫が静かに伝い落ちていった












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