• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第8章 東京卍リベンジャーズ・乾青宗




九井のことを思い出したからか
少し寂しい気分になって、乾はため息をついた


白い息のかたまりがモヤモヤと宙を漂うのを見上げていると
不意に物音がして
数件隣の裏口のドアが開き、そこからレイナが出てきた


『あ、乾さんこんばんは♪さっきはありがとうございました』

「…あぁ……今、帰り?」

『はい』






途中まで帰る方向が同じだと分かり
乾とレイナは並んで歩き始めた


商店街のあちこちで
酔っ払いのグループが大声で騒いでいる


『…雪…積もりますかね…』

「…どうかなぁ…」


かじかんだ手に白い息を吹きかけるレイナを
乾は横目で見て言った


「……寒い中…大変だったね…」

『…もう…身体の芯まで冷え切っちゃいました…』


レイナは『…明日もなんです…』と言って肩を落とす


「………そっか……風邪引かないように気を付けて…頑張って」

『ハイ♪ありがとうございます』


レイナの笑顔を見た乾は
じんわりと心の中があたたかくなっていくのを感じた



『じゃあ、私コッチなんで』

「…ぁ……うん」

『おやすみなさい』

「……」


笑顔でお辞儀をして背中を向けたレイナに
乾は「おやすみ」と言いかけて止めた


「……レイナちゃん?」

『…?』


足を止め、不思議そうな顔で振り返った彼女に乾は言った


「…家の近くまで送ってくよ」


レイナは恐縮して遠慮していたが
「今日は酔っ払いが多いし、心配だから」と説得され
乾の申し出を受け入れた





/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp