第3章 だぶん
カタン
「芥川くんが寝るまで隣にいますね」
「う···うん(ほんとは···手を繋いで欲しかった)」
「さて、寝ましょうか」
ふわっ
(あたたかい···)
「芥川くんが寝るまで頭を撫でてあげますね」
「ーー!」
僕は何も話してないのに何故分かるのか
不思議で仕方ない
なで··なで
「··きーら、きーら、ひーかーるー··」
うと··うと··
(優しい声··僕にしか歌ってない···)
「すぅーー···」
(寝ちゃった)
カタン
「··おやすみなさい、龍之介」
小さく呼ばれた名前呼
それを思い出すのはまだ先
❦ℯꫛᎴ❧