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anthology

第1章 私の物語



「うっす。仗助っす。普通に仗助でいいっすよ。」


「Buongiorno、仗助くん」

ちゅっと音を立て両頬に軽いキスを落とす。
しまった、と思ったときは時すでに遅し。ここは日本だ。


「やれやれ…ここは日本だぞ棗。郷に入れば郷に従え。だ。俺以外の奴は動揺するだろうが」


「あああああっ!spiacente…えっと、ごめんなさい仗助くん!ついいつものくせで…」


やれやれだぜ、っと承太郎さんはそっぽを向く。その後も仗助くんは1分くらいフリーズしていた。
本当に申し訳ない。



「仗助、まだ固まっているのか。

お前もまだまだガキだな…。」


その挑発にのった仗助は「じゃあ何でさっき承太郎さんがキスされたとき注意しなかったんすか〜?しかも屈んでたっすよね〜?もしかして嬉しかったんじゃぁないっすよね〜?」


「ふっ…挨拶のキス如きで…ガキか」
「な〜〜〜〜〜〜〜〜に!?」
「まぁまぁ落ち着いて仗助くん!!」

そう言って一方的に睨みつける仗助くん。
相変わらず気持ちが見えないと言うか、なんというか。そう言うものいいをする承太郎さん。

「ところでお二人は今から何をするんですか?」

「あぁ…そうだった。

私のスタンド『ガンズ・アンド・ローゼズ』のこの銃の効果を試してみようと思ってね。弾も標準装備されてるわけでもないし、入ったら入ったで8発しか入ってなくてね。
承太郎さんに見てもらおうと思って」

そうなのだ。私のスタンド『ガンズ・アンド・ローゼズ』が発現した時のこの銃は最近になって現れたもの。
現れても弾数が合わないし、効果がわからないし、ということで日本へ一時帰国したのだ。

「へぇめちゃくちゃ渋い銃っすね!なんか面白そうなんで俺らもついていっていいっすか?承太郎さん」

「…勝手にしろ」


そう言ってそっぽをむく承太郎さんは少し不本意な顔をしたように見えた。






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