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緑谷出久と裏の青春をするシリーズ

第1章 学校すっぽかして出久くんとちょいとエチエチする話







…ーー

『一応シャワーもあって良かったね』
「う、うん。でも本当に、ごめん……」
『いいよ』

堪えることない謝罪を耳に、隣を歩く彼女が背伸びをする。一線を超えずに済んだものの、後処理とお会計は全て緑谷が気絶している間に済まされていたのだ。気持ち良すぎたせいで手も足も出られなかった上、気を失ってしまったことがまた情けないと彼は顔を青ざめながら帰路を歩いた。

どうしてあのような行為に至ったのかは未だに謎だけれど、心に中の重しが彼女と時間を共有することによって、少し軽くなったような気がした。でももしあの場で気を遣っていなかったら勢いに任せたまま最後までやっていたかもしれない。まだまだ未熟な中学生、そういうのはまず大人になってから、ちゃんとお付き合いしている人と順序を追ってーー。

『君はヒーロー科志望だよね。やっぱり雄英目指すの?』
「え?志望だけなら、うん…一応」
『そう』

少し自信なさげに言う緑谷の前に秘多が立ちはだかる。心の中を覗き込もうとしているような、そしてどこが寂しげな瞳と眼が合う。どうしてか一瞬胸がときめいた。

『厳しいだろうけど、出久くんのこと…応援してる』
「あ、ありがとう」
『それで、もし受かってもさーー』
「……っ!」

耳元で囁かれた言葉に緑谷の顔に熱が集う。少しでも言い返す隙すら与えられず、それじゃあねと軽く手を振る秘多が去って行くのをただ見詰めることしか出来なかった。

ーー"サボりたくなった時は誘ってね…なんて"。

END
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