第9章 オリジン組メンバーの眼を盗んで出久くんと濡れた色事に耽る話
『ふお“っ、ぉぉ“…♡こ、こわれ“、りゅ…♡おぐっ、こわ“れひゃ、こんなのぉ“♡みしぇられなっ…お“ひっ、ひぃぎ♡』
絶頂を続ける意思は更なる高みを望まんと引き攣る脚を背に絡ませ、既に降り切っている子宮口が熱烈な打ち付けを受け止める。雄雌の色気に魅了された粘膜同士は更に体液を分泌させ、結合部をより卑猥に泡立たせていく。
「んっ……♡このことを知った上でっ、明日どんな顔で二人と接するのかなぁ…っはぁ♡」
猫と同様の甘えたさで頬に頬を擦り寄せては耳たぶを喰み、端的に悪意を含んだ吐息を欲望と一緒に秘多の中へ注ぎ込む。
嗚呼、いたいけなヒーローになんてことを…、一体どこで、何で捻じ曲げてしまった?元凶は自分だと分かりきっている、けれど平和の象徴に眼を輝かせる少年の面影に胸が締め付けられて、自責の念に駆られる。
『ん“っ……♡ぉ”っん……♡いじゅ…く……♡』
でもどういう訳か、それも含めてこの濡れた享楽は超絶に気持ちが良くて……。
「密?密ちゃーん?♡」
『おっ、ふぅ“…♡ふぅぅ……♡ふぅ……♡ん“、う“っ……ほ、…?』
「あっ…良かった、気絶してなくて。まだ大丈夫そう?♡」
限界なんてとっくに超えていても、見て見ぬフリの緑谷は屈託のない笑みを浮かべながら胎の形をも変える勢いで熱を再びぶつけてくる。そんな無慈悲な追立に、閉じることを忘れてしまった口からはもうほぼ唸り声みたいな可愛げのない嬌声しか出てこない。これが自分の声だなんて俄かに信じがたいが、一方的に情を注がれるのはフェアじゃないと秘多は、あらん限りの力で想い人の名を呼び続けた。
「今の密ちゃんを、僕以外の人に見られるのはやっぱり嫌だな……。誰の眼にも触れさせたくない…」
『い、ずっ……♡』
「ずっと僕だけの君でいてよ…」
善悪もまともに考えられない残忍な子供のような表情とは対照的に、その声音は低く魅惑的だった。いつだって彼だけのものだというのに…、どう伝えれば届くのだろう。頬を包む両手が愛おしく、必死になって触れようとした秘多の手は白い空を切るだけに終わった。
…ーー