第8章 誕生日にアメコミ小ネタかました出久くんとサンデー作りする話
布越しでもはっきり伝わる熱と硬度。予想出来ても雄の欲望を前にした途端、内側から燃えたぎるような熱が込み上げてくるのを感じる。しかもソレを押し付けるように内腿を擦られてしまっては、いくら自分でも平静を保っていられる訳なかった。
『出久くん…♡』
「っん……」
誘惑に駆られ尖ったモノを自らクロッチに押し付けて腰をくねらせる。目と鼻の先にあるのに、衣類が邪魔でならない…。恍惚感で段々瞳の色が濃くなっていく秘多の意図を汲み取った緑谷は、煽られまいと冷静でいようと努力するが、怒張をそんな風に擦られれば抵抗する気力なんてすぐ失せてしまう。
『エッチしたい?……シよ?♡』
「さ、最初からそのつもりだよね…?」
『うん……でも、おかわりした後にね』
「おかわ…?へ??」
無数のハテナを浮かばせる少年を秘多はふふっとだけ笑って返す。直ぐにでも性行為に及びたいという気持ちは明々白々なのだが、一つだけまだ頂いていないものがあった。それを貰わずして満足出来るほどそんな謙虚じゃないので…。
グイッーー
「ひゃわ“っ!?えっ、何して??」
不意打ちを掛ける速さで緑谷の下着を剥ぎ取る。突然全裸にされて驚愕した彼の眼が見開き慌てて取り返そうと試みるが、秘多は透かさずそれを適当な方向へと思いっ切り投げ捨てた。少年の悲痛な叫びが轟く中、放り投げたボクサーはリビングという名の外野へと飛んでいってしまう。
『締めに美味しいところを…大丈夫、直ぐ出来るから』
「ちょっ、あ“ぁっ♡もう、密ちゃん…!」
言わずもがな、凶悪な形を模してた男性器が天を仰ぎ、銅像の如く凄まじい存在感を醸し出していた。自分としては見惚れてしまう程雄々しく迫力満点で悪い印象はないのだけど、当の持ち主は褒められることをあまり好まないらしい。
そんな立派な男の象徴を、さっきと同様にクリームやトッピングやらで手っ取り早く飾り付けていく。素肌より何倍も敏感な粘膜に冷たいものが掛けられた刺激から、緑谷は己のイチモツを更にいきり勃たせた。
本当に嫌なら突飛ばすなり、個性を使うなり、抵抗出来ただろうに。思いの外、ほぼイジメみたいな行為を彼は嫌々喚きながらも受け入れてくれたのだ。誕生日だから特別に聞いてくれてるだけかもしれないが…。