第6章 怒りの兄(激甘)●河田ナホヤ
「・・・それで?」
「それで・・・?」
私はナホヤの言葉にオウム返しする。
「夢は俺の事どう思ってんの?」
「・・・え?」
許してくれたのかな・・・?
「転入生の件は、夢が謝ってくれた瞬間から俺はもう怒ってねぇよ。でもまだだ。」
まだ・・・不満があるってことか。
とりあえず素直な気持ちをナホヤに伝えた。
「・・・好き。大好きです。」
そう伝えると、ナホヤが私に隣に座るよう手招きした。
「・・・っ!?」
ベッドに座った途端ナホヤに押し倒される。
両手首は顔の横に固定され至近距離で見つめあった。
ナホヤは、先ほどの怒った顔とは打って変わってにぃっと笑い、「よかった」と呟いた。そして「俺も好き。」と一言。
「ナホヤ君・・・?どういう・・・」
理解が追い付かない。
「まだ俺が怒ってた理由、気づかねーの?」
・・・?
「一つはさっきの転入生の件、もう一つはお前が最近愛情表現してくれないからだよ。」
あぁ、そういう事か。
確かに、付き合って3か月経ち、周りから色々と噂されるとあまり目立ったことをし辛くなり、自然と冷たい態度を取っていたかもしれない。
本音ではナホヤともっと話したいし、くっつきたかったのに、周りの環境がそうさせてくれなかった。
「堂々としてりゃいーだろ、俺たち付き合ってんだから。むしろ見せつけてやろーぜ・・・」
そう言うとナホヤは私にキスをしてきた。
待ち焦がれたキス。あまりの愛おしさにナホヤを抱きしめたかったが、両手首が抑えられていた。
その内指を絡められ完全に固定される。キスは深さを増していった。
息ができなくなり力いっぱい顔を横にずらすと、ようやく唇が離れるが、息継ぎをする間もなく再び濃厚なキスが降ってくる。