【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第52章 最終章 Begin Again
触れるだけのキスをして、照れたように顔を赤くするリラは、以前と何も変わっていない。
「…じゃあ、とりあえずコーヒーでも飲んで行く?」
「うん!」
そして僕は、リラの手を取ってポアロの店内へと足を踏み入れた。
君と出会ったのも、水曜日のこのポアロだったな。
前の恋を忘れられないままだったあの頃の僕は、恋なんてもう二度と出来ないと思っていた。
それが、君と出会って、また恋が始まって、愛しい日々を重ねて、これからもずっと一緒だと言いながら、君の手を離した。
けれど今日またここから、はじまる
水曜日、とあるカフェでまた愛しい日々が始まる音がした。
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