【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第7章 君との距離
そして、あっけなく4分弱の曲は終わりを迎えた。
ライブTシャツにショートデニム、ロングブーツを履いたリラが両手で手を振りながら最後の挨拶をする。
「今日はほんとにありがとうございました!
また会おうね!!」
ストーカーは、現れなかったな…
いや、これから現れるのか?
そんなことを思いながら、リラがステージ奥の階段を駆け降りたとき、その頭上で何かが動いた気配がして思わず上を見た。
すると、上に掛かっている照明がひとつ、ぐら…と不自然に揺れた後、リラの頭上目掛けて勢いよく落ちてきた。
「リラ!危ない!!」
そう叫んだ後、僕は夢中でリラのもとへ走った。