【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第51章 優しい彗星
気付けばその文面の上に、僕の涙がぱたりと落ちた。
「…リラ…」
いつもそうだった。
僕たちの関係が足踏みをした時は、いつもリラが先に気持ちを言葉にして伝えてくれた。
あんな終わりを選んだ僕を、リラは最後まで愛してくれた。
僕は思わず、マンションを飛び出して駐車場に向かった。
成田発、ニューヨーク行き
18時の便が出るまであと3時間。
リラに、もう一度だけ会いたい。
頭の中はそれしかなく、アクセル全開にして車を走らせた。
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