【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第51章 優しい彗星
と言っても帰るのは相変わらず風見の家。
風見はいつまででも居てくれて構わない。と言ってはくれているが、そろそろ住む場所もちゃんと決めなければな…
…そして、リラと住んだあの家にまだ残る荷物も取りに行かないと…
と言っても、服やその他の私物。
考えるとまだ結構な量があの家に残ってる。
「全部風見にやらせるのは気が引けるな…」
そうぽつりと呟いたものの、リラに会うわけにはいかない。
会えばきっと、一瞬で引き戻される。
リラの腕を掴んで、抱き寄せて、やっぱりこの間の話はナシにしよう。
君と離れたくないんだ。好きなんだ。
なんて、格好悪いにもほどがあることを平気でやってしまいそうだ。
リラと一緒にいることが間違っているのなら、誰かこの気持ちを消す方法を教えてくれないか…
そんなことを思いながら、頭の中はリラでいっぱいのまま風見の家へと帰宅した。
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