【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第2章 運命を信じる?
今わたしは23歳。さっきの彼は10も年上の33歳。
これまで付き合ってきた彼氏は年下、同い年、先輩、後輩、いろんな種類がいる。
もちろん業界人、一般人も両方いる。
だけど、わたしの心に残っている人はたったひとり。
夜空を見上げると星が広がってる。
あの人も、星を見るのが好きだった。
ハイドパークで一緒に夜空を見上げて、手を繋いだ。
17のわたしは、夢中であなたに恋をしていた。
あなたがわたしの前に現れて世界が一変した。
そして、あなたがわたしの前から姿を消して、世界の光は真っ暗に落ちた。
わたしは未だその暗闇から抜け出せずにいる。
本当の恋の仕方は、もう随分昔に忘れてしまった。
星を見てると、あの人の優しく微笑んだ顔がはっきりと脳裏に浮かぶ。
ね?ほら。
運命なんて信じない。
運命の人がもしいるなら、わたしの運命の人はあの人のはずだもん…
そして、ぽつりとあの人の名前を呼んだ。
もう二度と会えない、初恋の人
「ヒロ…」