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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第49章 守りたいもの




安室side

すぐにベッドに入るから。

そんな嘘をついてリラを寝かしつけた後、僕はリビングのソファーに座り、ロックグラスにウィスキーを注いだ。

グラスに口をつけて喉に流し込むと、ふと同期4人を思い出す。

彼らは、今の僕を見てなんて言うだろう。


そう思いながら目を閉じて、一人一人に思いを馳せてみた。

けれど、頭に浮かんでくるのはリラの顔だけ。
みんなが何て言うか想像すら出来ないとは、僕も相当弱ってるな…

そう思いながら目を閉じた。

どうするのが正解なんだ…
僕は一体、どうすればいい…

教えてくれ…
ヒロ…松田…萩原…班長…

自分の腕を目の上に重ねて、何度も何度も考えた。
けれど考えても考えても分からない。

その時だった。


「まぁた、零はクソ真面目なことで悩んでやがるな」


ハッと声のした方を見ると、そこには松田陣平が腕組みして、タバコを蒸しながら立っている。


「松田…」


松田に駆け寄ろうとした時、今度は違う方向から声がした。


「まぁ、そこが降谷ちゃんの良いところだけどなー?」


聞き覚えのあるこの声にまさか…とそっちを見ると、そこには僕を見てウインクを飛ばす萩原研二が見えた。


「は…ぎわら…」


どうして2人が…
そう思っていると、今度は萩原の隣にまた人影が見えた。


「いつも正解をいち早く選ぶ降谷がこんなに悩むとは、相当大切なひとみたいだな」

「班長…」


そして、最後は後ろから僕の、唯一無二の親友の声がした。


「リラのこと、大事にしてくれてるんだね。ゼロ…」

「…ヒロ…」


そこには、死んだはずの僕の唯一無二の仲間たち
松田、萩原、伊達班長、そして諸伏景光が立っていた。

これは夢か…幻か…
もし夢なら、一生覚めないでほしい。


僕は、みんなに聞きたいことが山ほどある。
話したいことが、聞いてほしいことが、無限にある。


「…いつも思うよ。
みんなが、いてくれたらって
…会いたかった」


思わず、そんな弱音が僕の口をついて出た。


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