【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第48章 都会の光の中で ☆
零が手を差し出してくれて、ベルツリータワーを手を繋いで降りた。
手を繋いでいるのに、どうしてか零がすごく遠くにいるように思えて、わたしは思わず彼の腕にぎゅっとくっついた。
RX-7に乗り込んで自宅に向かっている間も、零はいつも通り取り止めのない話をしてくれる。
そう。いつも通り優しいのに
わたしの髪を撫でてくれるのに
さっきのプロポーズを即答できなかったことで、零の気持ちが離れてしまうんじゃないかと不安でたまらない。
自宅に入ってもその不安は少しも拭えず、零が優しくしてくれるほど、零に好きという気持ちが上手く伝わっていなかったらどうしよう。
なんて、さらに不安に襲われた。
「疲れただろ?シャワー浴びて寝ようか」
また、優しく笑ってわたしの髪を撫でてそう言う零。
零が脱衣所のドアノブに手をかけたとき、わたしは咄嗟に零の腕にしがみついた。
「零…わたし、零のこと、本当に…好きだよ?」
「うん。わかってるよ。」
そう言って微笑むと、零はわたしにキスをした。
何度か角度を変えて、キスを繰り返すけれど、キスだけじゃ零のことが好きだと言う気持ちが伝わらない気がした。
ズルいわたしは、自分から舌を絡めて、妖美な雰囲気は持っていこうとする。
「んっ…ぁ…」
「っ…リラ…」
零もスイッチが入ったみたいで、わたしの絡める舌に答えながらゆっくりとわたしの服を脱がしていく。
そしてわたしも、珍しく自分から零のベルトに手をかけて、ボクサーの上から既に硬くなったモノを握った。
「っ…ぁ…」
思わず漏れた零の声が愛しくて、ソレをボクサーから出してゆっくりと上下にしごくと、先割れから先走りの液が滲んで愛しさが増す。
「零…気持ちいい?」
「っん……」
好きだという気持ちが言葉では伝わらないからと言って、こんな方法でしか伝える方法を知らない自分に呆れてしまう。
ずるくてもいい。
さっきのプロポーズに即答出来なかったことで零の気持ちが離れてしまうんじゃないかと、怖くてたまらなかった。