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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第45章 4枚の桜のはなびら




まずいな。
昨日から食欲が無いなとは思っていたが、これは本格的に風邪らしい。

頭痛とめまいが今、同時に来た。


「降谷さん?大丈夫ですか?」

「あぁ。大丈夫。問題ない」


ふー…と、浅い息を吐きながらも痩せ我慢をする僕。

そんなとき、張り込んでいる先から被疑者と思われる男が外に出てくるのが見えた。


「風見。あの男だ。行くぞ」


そう言いながら足を一歩踏み出した時、僕の視界がまたぐにゃ…と揺れた。
そして、まるで地面が大きく揺れているかのように足元がふらついて、立っていられず身体が前に倒れた。


ドサッ…


「ふ!!降谷さん!!!」


最悪だ…
あろうことか、張り込み中に倒れるなんて刑事失格…
いや、そもそも体調管理を怠った時点で失格か…


薄れゆく意識の中、風見が仕切りに僕の名前を大声で呼びながら身体を揺すっているのが見えた。


だから…そんなに大声で本名を呼ぶなとあれほど…


そんな小言を心の中で呟きながら、僕はフッと意識を手放してしまった。






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