【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第44章 ラスボスとの初対面
どんな一家だよ…
もしここに、公安警察の降谷零が加わると、ますます凄みが増す。
「零くんは、仕事は何を?」
「…警察官を」
もうすっかり僕をファーストネームで呼ぶリラの父は、人懐っこいにも程がある。
「警察官のパートナーか。
リラには少し荷が重そうだな」
はは…と笑いながら、リラの父は湯船のお湯をパシャッと顔にかけた。
「あの子は自分の仕事第一だからな。
飯とか、君にちゃんと作ってあげてるのか?」
「たまに作ってくれますよ」
「へぇ。それを聞いて少し安心したよ」
「それに、僕はリラに自分の世話をしてほしい訳じゃないですから
リラにはずっと、ステージの上で大好きな歌を歌っていて欲しい。」
心の底から思っていることをそのまま言葉にすると、リラの父は僕に突然飛びついてきた。
「零くん!」
「なっ!!なんですか!?」
大男が突然飛びついてきたのだから、思わず身体を硬らせていると、僕の身体にぎゅーっと抱きついてくるリラの父。
「君みたいな人が恋人で、ほんっとうに良かった!!!」
「や、あの…離して…」
「あの子は昔から誰かと深く関わることを避ける傾向にあったけど、久しぶりに会ったら、幸せそうな目をしてた。君に大事にされている証拠だ。」
「わ、わかりましたから…近いですお父さん…」
なぜ、こんなことに…!?