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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第44章 ラスボスとの初対面




突然現れた僕に、何でいるの??と、呑気に首を傾げるリラ。


「車で通りかかったんですよ。
…すみませんが、僕の彼女に触らないでいただけますか?」

「あ、零!違うの…」

「違う?明らかに背後から近付いて、リラに触れようとしていた様に見えたけど?」


ギンッとその男を睨みながら、リラをさらにグッと後ろに隠すと、慌てたリラは信じられない言葉を口にする。


「その人は、わたしのお父さんなの!」

「へぇ?お父様ですか。…おとうさ…
………え゛?!!」


お父さん?!お父さんって言った??今!!
と、まるで漫画のような反応をした僕。

一瞬にして頭が真っ白になった僕を嘲笑うかの様に、リラはふふっといつもの可愛い笑顔で笑いながら僕にその男性を紹介する。


「紹介するね。
わたしの父の、マイケル世良」

「ま、まいけ…」


朝に想像したことが今まさに現実に起こった。
リラの義父は、イギリス人だったのだ。

つ、つまり英語で挨拶をする必要が??

英語は普通に話せるはずなのに、珍しくテンパる僕。
そんな僕に、リラの父は微笑むと、日本語で挨拶をしながら手を差し出した。


「よろしく。」

「よ…よろしくお願いします。
お父様…
降谷と申します…」


日本語、ペラペラですか…お父様…

ラスボス、父との握手をもって奇しくも、リラの家族をコンプリートしたのだった。




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