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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第41章 降谷先輩 ☆




「わたし高校の時、降谷先輩にずーっと憧れてたんです」

「へ、へぇ…」

「私、昔から女の子に嫌われるタイプで、あの時も、クラスの女子と折り合いが悪くて、嫌がらせされてる時に、降谷先輩が助けてくれたんです」

「そうなんですね…」

「本当にヒーローみたいで、かっこよくて…
嫌がらせしてた子たちも、憧れの降谷先輩には何も言えなかった。
それからずっと、降谷先輩が好きで、卒業のときに告白したんですけど、叶うことはありませんでした。」


これは、一体どういうテンションで聞けばいいの…!?

そうなんだー!へぇー!よかったねえ!
なんて気分じゃないんだけど!!


だってこの話、雰囲気的に零のことまだ好きでしょ?

ハラハラしながら、彼女の言葉の続きを今か今かと待っていると、わたしの嫌な予想が的中した。


「また再会出来て、すごくすごく嬉しかった。
…だから、私頑張ってみてもいいですか?」

「…え?」

「降谷先輩と付き合えるように、頑張ってもいい?」

「だ!!!ダメ!!」


ガバッと身体を起こして全力拒否するわたしを見て、小鳥遊さんはまた可愛らしい顔してふわりと笑う。


「ダメかどうか決めるのは、降谷先輩ですよね?」


おとなしそうな顔して、ズバッと核心をついてくるこの子。
涼宮さんの方がまだマシだったかもしれない。

しばらくすると、何事もなかったかのようにスースーと隣から寝息が聞こえてきたけれど、わたしは全然眠れなかった。


ひたすらに、零が早くストーカーを捕まえて、この子との関係を終わりにしてほしい。

そんなことばかり考えてた。





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