【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第41章 降谷先輩 ☆
零に言われた通り、ベッドで零が来るのを今か今かと待っているわたしは、まるで忠犬だ。
セミダブルベッドは、1人には広すぎる。
けれど零が一緒だと少し狭くて、くっつかないと眠れないからわたしは大好きだ。
はやく、来ないかな…
布団を鼻までかぶって待ち望んでいると、寝室のドアが開いた。
そして、ベッドのスプリングが軋んだ瞬間、零がわたしを腕の中に閉じ込めてくる。
ふわっと香る零の匂いに、胸がぎゅっとなって苦しい。
「腕枕、してあげるよ」
そう言って零は見かけによらず逞しい腕をわたしの首の下に通し、肩を抱き寄せるようにしてわたしのおでこにキスをした。
「もっとして?」
「おでこ?」
「ううん。…唇」
零は意地悪だ。
わかってるくせに、わたしに全部言わせようとするんだもん。
唇にキスして
その言葉を引き出した零は、わたしの顎を手でクイッと上げて、上からわたしの唇を食べた。
「んっ…ん…」
「っ…ん…リラ」
唇が離れる瞬間、2人から甘い吐息が漏れた。
そしてまた零の腕枕に擦り寄るわたし。
「そう言えば、探偵のお仕事、忙しかったの?
帰ってくるの、遅かったから」
「いや?
…リラ。前みたいにまたストーカーされたら、すぐに僕に言ってくださいね。」
「?突然どうしたの?」
急に真剣な眼差しでそんなこと言うから、わたしは思わず首を傾げて零を見た。