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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第40章 わたしの恋人は




イベントが終わり、舞台裏に戻ってきた時、まず最初に藤さんに頭を下げた。


「藤さん。すみません…
結局、全否定してしまうことになって。
…売上も、もし下がったらわたしのせいです」


あぁ。またプロ失格だと怒られるんだろうな。

そう思っていたけれど、藤さんはわたしの頭をポンポンと撫でながら言う。


「あんたのせいじゃないよ。
そもそも、こんなくだらない話題でしか客が釣れないのなら、俺たちの楽曲がまだまだだってことだ。
気にするな」

「藤さん…」


藤さんのその言葉に、隣にいた山岸さんもホッと胸を撫で下ろした。


「まあでも、リラを狙ってる俺からしたら、事実上こっぴどく振られたってことになるから、嬉しくはないけどな」

「え?狙ってる?」


藤さんのその言葉に山岸さんが寝耳に水!という顔で藤さんを見た。


「ちょ、ちょっと!
ややこしいこと言わないでくださいよ!」

「なんだよ。いいだろ?本当のことなんだから」


平然とそう言ってのける藤さん。
山岸さんはまるで昼ドラを楽しむ主婦みたいな顔してわたしたちを交互に見てる。

あ、侮れない。
藤亜蘭…


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