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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第40章 わたしの恋人は




安室side


朝、暗い顔したリラを励まして見送った後、部屋の掃除や家事を一通り済ませてからポアロに出勤した。

今日は日曜。
昼からのシフトでエプロンを締め、ホールに出ると、毛利一家と園子さんが優雅にブランチを楽しんでいる。


「お父さんー!わたしのフレンチトーストよ!?勝手に食べないでよ!」

「いいじゃねぇか一つぐらい」


蘭さんの注文したフレンチトーストを盗み食いする毛利探偵。
そんな平和すぎる光景を微笑ましく眺めていると、園子さんがipadでYouTubeを再生し始めた。

隣でオレンジジュースを飲んでいたコナンくんが首を傾げて画面を覗き込んだ。


「何見てるのー?園子姉ちゃん」

「今日は、Lilaと亜蘭様のコラボ楽曲のリリースイベントなのよ!
YouTubeで生配信するから、ファンとしては要チェックしなきゃね!」


その言葉を聞いて、毛利探偵が僕をニヤニヤしながら見て余計な一言を繰り出す。


「あぁ。そう言えば、熱愛報道とか出てたなぁ。
お前、とうとう捨てられたってわけか」

「まさか。残念ながら今朝も彼女を見送って来ましたよ」


思わずムキになってそう言い返す僕に、毛利探偵は気だるそうに自分が食べていたサンドイッチを口に運んだ。


「けっ。同棲なんていいことねぇぞー?」

「お父さん?!そんなこと言ってないで、お母さんとヨリ戻してよね?!」


そんな親娘のやり取りに巻き込まれ、心に軽い擦り傷を負った僕は、園子さんのipadから流れるYouTubeの音声に耳を傾けた。


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