【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第39章 スキャンダルのその先は ☆
リラの楽屋のドアには「Lila様」と張り紙がしてあり、そしてその隣の部屋には「藤亜蘭様」と書いてある。
「隣なんですね。藤さんと」
「そう。楽屋壁薄いから、結構隣の会話とか聞こえるんだよね。
今誰かが挨拶に来てるとかわかるし。
ささっと着替えて帰ろ?」
そう言って、リラが着ていた衣装のファスナーを下ろそうとした瞬間、僕は思わずリラより先にそのファスナーに手をかけた。
「え?」
驚いて、僕を見るリラ。
僕はこの時思っていた。
ここでリラを抱いたら、リラが甘い声で僕の名前を呼ぶのを、あいつに聞かせることができる?
そんな悪い考えが頭を占領して、僕は気付けばリラの衣装のファスナーを下まで下げた。
「れ、零?!」
慌てるリラをよそに、衣装がハラリとリラの肩から落ち、リラは咄嗟にそれを手で押さえた。
「や…そんな突然脱がせないでよ…」
「リラ…今から、しようか」
「…え?」
しようか。の意味が理解できずに、リラはきょとんとして僕を見た。
そんなリラの唇に、僕は自分の舌をねじ込むと、クチュ…と音を立ててリラの小さい舌と絡めた。
「んっ…」
キスの合間に甘い声を漏らしたリラ。
その声を聞いて、僕の理性はぷつんと切れた。
キスをしながら、リラの衣装を脱がせると、下着姿が目に飛び込んでくる。
「や…誰か来ちゃうよ…
それに、隣に聞こえちゃう…」
「誰か来たら足音でわかるよ。
…隣に聞こえるのは、リラが声を我慢すれば大丈夫だろ?」
そんな意地悪な提案をして、僕はリラの身体を、藤の楽屋がある方の壁に押し付けた。
立ったままキスをする僕たち。
リラは、腰が砕けてしまわないように、必死に僕にしがみつきながらキスに応えている。
「可愛い…」
けれど可愛すぎるが故に、他の男からも常に狙われているんだよな…
僕のリラだ。
そう分からせたくて、僕はキスをしながらリラの下着のホックを外した。
そして、それを取り払うと形のいい双丘がぽろっと溢れて揺れた。