第39章 スキャンダルのその先は　☆

後日

わたしは藤さんとのコラボ企画のMV撮影のためにスタジオへ赴いた。

今日は零も一緒だ。


何故なら、あの藤さんとの熱愛疑惑のせいで、藤亜蘭の過激ファン達に殺害予告まがいのメッセージがわたしの公式snsに届くようになったから。

念のため、警護も兼ねて零がわたしの仕事に同行することになったのだ。

2人揃ってスタジオ入りしたわたしたちを見つけて、山岸さんが飛んできた。


「あ、安室さん！
悪いね…忙しいのに」

「いえ。今日はオフでしたし、それに…
リラを守るのは僕の役目ですから。
付き合う前からずっと、それは変わりませんよ」

「そうだったね。
安室さんがそばにいてくれたら、僕も安心だよ」


そんな会話をしていると、藤さんがスタジオに入ってきた。


「よろしくお願いします。」


スタッフにそう挨拶しながら、わたしを見つけるとこちらへ向かってくる。


「よお。あんた、大丈夫か？」

「今のところは…」

「悪いな。俺のファンがあんたのSNS荒らしたり中傷したりしてるだろ？
コラボがリリースされて売り上げがある程度立ったら、ちゃんと俺からも否定するから」

「それは…よろしくお願いします」


ペコリと頭を下げたとき


「Lilaさんー！衣装着替えましょうか」

「あ、はあい！
零、着替えてくるからちょっと待ってて？」

「了解」


そんなやり取りをした後、わたしは今日の衣装に着替えるために、零をスタジオに残したまま一度楽屋へと向かった。


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