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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第39章 スキャンダルのその先は ☆




安室side


ポアロのバイト中、園子さんと蘭さん、コナンくんが店に放課後のスイーツを食べにやってきた。


「お待たせしました。
ポアロの特製ケーキです」

「わー!安室さんのケーキ、ほんと美味しいんだよね!
うちのシェフよりも絶品なの!」

「それは嬉しいですね」


園子さんは出されたケーキを写真に収めようとスマホを取り出した。

そしてその時に彼女のスマホに届いたプッシュ通知を見て、驚きの大声を上げる。


「え…ぇえええぇ!?!うっそぉおお!」


ガタッと立ち上がり、スマホの画面を凝視する園子さんに、蘭さんが心配そうに声をかける。


「なに?どうしたの?」


そして園子さんから飛び出した言葉に、僕も耳を疑った。


「亜蘭様とLila、熱愛疑惑だって!!!」


…は?
熱愛??

一瞬時が止まった気がした。


「ちょ、ちょっと園子。
冗談だよね?だってLilaさんは…」


蘭さんが僕の方をチラ…と見た。

そうだ。Lilaは僕の恋人だ。


一見、何とも思っていないような顔をして、内心はメラメラと対抗心が燃えている。


園子さんはそんな僕に追い打ちをかけるよう、噂についての詳細を読み上げた。


「亜蘭様が自宅マンション前でLilaの肩を抱いてる写真が週刊誌に掲載されたって!
SNS上ではアラリラ最高!って声もあったり、亜蘭様の過激ファンがLilaに暴言吐いてたり、もう話題騒然だよ!」


「そ、そんな…
安室さん。何か聞いてないんですか?」


蘭さんがものすごく心配そうな顔で僕を見た。


「いえ。何も?」


僕は至って冷静に、オトナのフリをしてポーカーフェイスを作るのに必死だ。


「…芸能人ですし、色々あるんだと思いますよ。
ただ一つ言えるのは、リラは浮気するような子じゃないから、きっと誤解です。」


僕から出た言葉は本心であり、虚勢でもあった。

誤解だと思いたいだけなのかもしれない。


リラを恋人にするということは、多方面からやってくるこう言う話題に対する耐性を身に付けなければいけない。


僕しか好きじゃないと、言ってくれたから…


それだけが、僕の心の唯一の支えだった。




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