【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第38章 零じゃなきゃ ☆
安室side
果てた後、もう5回目か…と今更ながら気付いた。
リラはベッドに身体を預けて、はあはあと浅い息を吐いて僕を虚ろな目で見てくる。
やりすぎたな…
そう思った僕は、リラのおでこにキスをした。
「ちょっと水取ってくるよ」
そう言ってベッドにリラを残し、キッチンに向かおうとした僕の腕を、リラがぎゅっと掴んだ。
「イヤ…いかないで。
まだここにいて?」
「いいけど、喉乾いてない?」
「…ちょっと乾いた」
「じゃあ取ってくる。
リラの喉は僕にとって宝物なんだから」
そう言って髪を撫でると、リラは悔しそうに僕を見て言う。
「わたしも一緒に取りに行きたいんだけど、身体に力が入らなくて…」
あぁ…激しく抱きすぎたな…これは。
自分の余裕の無さに呆れながらも、僕はリラの額にキスをして髪を撫でた。
「すぐ戻って、また腕枕してあげる」
「…うん、はやくね?」
リラからの了承を得て、腕を離してもらい、僕はキッチンからミネラルウォーターのペットボトルを手に取ると、またベッドまで戻った。
「はい、水」
「…零が飲ませて?」
「いいよ…」
そんなワガママすら可愛い。
この小悪魔な彼女にメロメロの僕は、言われるがままペットボトルから水を口に含み、リラの唇へと口移しで飲ませた。
「んっ…」
つつ…とリラの口の端から水が垂れて、口移しで飲ませた後はそのままリラの舌の味を堪能する。
「ん…ぁ…」
「リラ…好きだよ」
耳元でそう囁くと、リラは耳まで赤くして僕を見つめる。
そして、小さい声で微笑みながら
「わたしも」
そう言った。
そしてまた2人で顔を見合わせ、ふふっと笑い合って抱きしめ合う。