【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第34章 ふるやれい 7さい
わたしはそんな零に大人気ないと思いつつも食い下がる。
「いつもはわたしと一緒にお風呂入るの喜ぶくせに、もうわたしのこと飽きちゃった?」
「…ずるいですよ。そんなこと言うの」
「ずるくない。零くんが可愛過ぎる方がずるい」
そんなめちゃくちゃな言い訳をするわたしを、零ははあっとため息を吐いた後観念した。
「…わかりました。一緒に入ろう」
「うん!!じゃあ早速行こ?」
そう言って、納得していない様子の零くんと手を繋ぎ、脱衣所へ向かった。
自分の服を素早く脱いで身体にタオルを巻き、服を脱ごうとしている零くんの服を脱がせるのを手伝ってあげる。
なんか、自分の子供が出来たみたい。
しかも、零との子供が。
そう思うと途端に嬉しさが込み上げてくる。
自分はすっぽんぽんにされ、かたやわたしはがっつりタオルを巻いているこの状況も、零くんはお気に召さない様子だ。
「普段タオルなんて巻かないくせに」
「だって、零くんの前で裸とか刺激が強過ぎるでしょ?」
「…中身は29歳なんですが」
「見た目は7歳だから。可愛い…」
結局話が通じないわたしに諦めたのか、零はさっさとお風呂の中に入っていく。
「ほら、とっとと入って出て寝てしまうよ」
「はーい」
ちっちゃい零に先導され、わたしもバスルームへと足を踏み入れた。