【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第34章 ふるやれい 7さい
わたしが、もしもし?と言う前に、受話器の向こう側から切羽詰まった説明が聞こえてきた。
「安室くんか!?
今哀くんに確認したら、効果は12時間。
つまり明日の朝までは身体は縮んだままらしい!
すまんがそれまでは家で大人しくしておいてくれんかのお…じゃ!!!」
わたしが受話器を上げるなり、猛スピードでそう説明され、理解する前にピッと電話が切れた。
え?
身体が縮んだままって…
じゃああの子は…
ハッと、零にそっくりな男の子の方を見ると、わたしの方をじっと見つめてきた。
この髪色、肌の色、少し垂れ目なおめめ、凛々しい眉毛
よく見ると全部零にそっくりだ。
そう言われてみれば、零がそのままちっちゃくなったような…
「まさか、え…嘘でしょ!!
ほんとに零?」
「…そのまさか」
そんな非現実的なことが目の前に起こっているにも関わらず、わたしから飛び出した言葉は
「っ…か…」
「か?」
「かっ…かわいいいいいい!!!!」
わたしは今日一番大きな声を出して叫び、そのちっちゃい零をぎゅむーーーっと抱きしめた。
「可愛い…かわいすぎる!
ちっちゃい零だ!可愛いいー!!」
「ちょ、ちょっとリラ?!落ち着いて!」
「可愛い…こっち向いて?
っ…か…かわいい…ふるやれいくん!!可愛いすぎる!!!!!!!」
零が嫌がるのを完全無視で、つんつんと零のほっぺを突いては、むくれる零がまた可愛すぎて顔が綻ぶ。