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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第34章 ふるやれい 7さい




…ん…

ぱち…と目を覚ますと、リラが心配そうに顔を覗き込んでいるのが視界に映った。


そりゃそうか。
帰宅したら恋人がリビングで倒れていたんだから。
心配するのも当たり前か…


そう思っていると、リラは僕の顔を覗き込みながら、おかしなことを言い出す。


「ぼく、どうしたの?
何でこの家にいるの?」


?ぼく?
どうしてそんな、小さい子に話しかけるような口調で話すんだ…

何か理由があるのか?

考えてもその理由は少しも分からず、僕は首を傾げてリラを名前を呼ぶ。


「?リラ?」

「え?わたしの本名、知ってるの?」

「そりゃあ、付き合ってるんだから。」


会話が成り立っているようで噛み合っていない。
僕を目を丸くして見たリラはふふっと笑った。


「もう。おませさんなのね。
…あ。もしかして、零の親戚の子だったりする?
そっくりだもんね。零と。
ちっちゃい零みたいで可愛い…!」


親戚の子?
そっくり?!
ちっちゃい僕!?!


リラの言う言葉が日本語のはずなのに一つも理解できずに戸惑いを隠せないでいると、リラが僕の身体をヒョイっと抱き上げた。


「えぇえ?!」


お、おいおい。
成人男性を軽々しく抱き上げるほどの腕力がリラにあったのか!?


「ほら、おうちどこ?
タクシーで送ってあげるから」


明らかにおかしいとわかるこの状況に、僕は恐る恐る夜の窓ガラスに映る自分を見た。

そして、二度見する。


「?!?」


そこには、リラに抱っこされている小さい僕がいた。




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