【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第34章 ふるやれい 7さい
ポアロの仕事を終え、家に帰宅した。
どうやらまだリラは帰ってきていないらしい。
ふとスマホを見ると、リラからメッセージが一本届いていた。
「今日はいつもより少し早めに帰れそうだよ!
明日はオフ!零とおうちで過ごせたら嬉しいな」
そのメッセージを見て、よし。明日はポアロも休みだし、公安の仕事も非番。
自宅で本でも読みながらリラとまったり過ごすか。
今日の夜から明後日の夜まで。
二人きりの時間をこんなに長く取れるのは久しぶりだ。
このところ、二人とも忙しかったしな…
夕飯、どうしようか。
リラが帰ってくるまでに何か作ろうと思って立ち上がった時、フラ…と立ちくらみを起こした。
「っ…まずいな…本格的に風邪か?」
リラとせっかく一緒に過ごせるのに、風邪で体調不良なんて勿体なさすぎる。
そう思った僕は、キッチンの冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、ズボンのポケットから博士にもらった薬を取り出すと、口に放り込み水で流し入れた。
良く効くらしいし、これで改善してくれればいいんだけどな…
〜♪〜♪
その瞬間、僕の安室透のスマホが鳴った。
表示名は阿笠博士と出ている。
珍しいな。博士が僕に電話をかけてくるなんて。
もしかして、キャンプの日に持って行くサンドイッチの注文か?
そんなところだろうと予想して、博士からの電話を取った。
「もしもし!安室くんか!?」
「博士?さっきは薬ありがとうございました。」
「良かった!繋がって!
今日ワシがあげた薬じゃが、飲むのをやめてくれんか?」
「…え?」
「その様子だとまだ飲んでいないようじゃな…
セーフ!」
「…いや、つい今飲み込んだばかりですが…」