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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第32章 Precious




安室side


一通り、出演者の楽屋を回った後、涼宮が僕に尋ねた。


「いいの?カノジョにテロのことちゃんと説明しなくて」

「ええ。テロだと言えばリラはファンを心配して思うようにパフォーマンスが出来ないだろうし。
それに、僕が必ずリラを守るから、無意味に不安を抱かせる必要はないですよ。」


さも当然のようにリラを守ると言ってのけ、管理官への報告のためにスマホをいじる僕の隣で、涼宮が言う。


「ふーん。
大事に思ってるのね。あの子のこと」

「…彼女は、僕の光だから」


そう返事をすると、涼宮は面白くなさそうに口を尖らせた。


「成績トップで誰もが羨むマスターパーフェクト、降谷零が溺愛するには、ちょっと物足りないんじゃない?」

「逆です。
僕には勿体無いぐらい、素敵な女性ですよ。リラは」


恥ずかしげも無くそう言う僕を涼宮が呆れた目をしてさらに口を尖らせた。

まあ、自分でも溺愛しすぎだと思うぐらいだから当然か。

職務中に堂々と惚気話をされた涼宮はハァッとため息を吐いた後に仕事の話を始めた。


「で、犯人がテロを仕掛けそうなところは検討ついたのかしら?
そのために楽屋を回っていたんでしょ?」

「あぁ。テロの種類はおそらく爆弾によるテロ。
これまでのParasiteのテロは90%が爆弾だからな。」

「となると、仕掛けられやすいのはゴミ箱とか?」


顎に手を添えて、うーんと考える涼宮に、僕は続けて言う。



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