【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第31章 警察官に相応しい彼女 ☆
そんなとき
「降谷。ご苦労だな。ちょっとこっちへ」
管理官に何故か僕だけ名指しで呼ばれ、言われるがままに会議室へと入る。
するとそこにいたのは
「涼宮…!」
なんと、この間温泉旅館で偶然鉢合わせした僕の警察学校の同期、涼宮リリーが立っている。
「本日から公安部に出向となった涼宮くんだ。」
「公安部の知見を学ぶために来たの。
よろしくね。」
「あ、あぁ。よろしく」
そう言って差し出された手を、僕は反射的に握った。
「降谷。さっそくだが、涼宮とバディを組んで捜査してほしい案件がある」
「え?」
「これだ」
そう言って管理官が見せてきたのはタブレットの画面。
そこにはTwitterのあるアカウントの画面が表示されていた。
「国際テロ組織「Parasite」のSNSで今週末に日本の東京でテロを起こすと予告があった。
今し方、公安部のメールアドレスにも同様の内容が送られてきた。」
「今週末に東京で…
他に情報は?」
「残念ながら、現時点では無い。」
「…そうですか」
と言うことはつまり、今週末とは具体的にいつ、どこでを突き止めるところからか…
骨が折れそうだな。
「涼宮くんと2人で、協力してどこでテロが起きるのか捜査してくれ。
絶対阻止だ。」
「了解」
僕が頷くと、隣で涼宮も敬礼をした。
そして、僕たちは会議室を後にした。