【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第30章 ジェラシーの温度 ☆
リラの浴衣がはら…とはだけ、恥ずかしそうに身体を手で覆った。
「や…自分で脱ぐから!っていうか、わたしが先に入るから待ってて!」
「?前に家で一緒に入った時は僕が脱がせたのに」
「だって!前はそれでお風呂に入る前に…」
そこまで言うと、リラはかあっと顔を赤くして僕を見た。
あぁ、そうか。
前は風呂に入る前にリラの服を脱がした瞬間我慢が効かなくなって、脱衣所で抱いてしまったっけ…
「仕方ないな。じゃあ先に入って?」
「ん…あの、後ろ向いてて?」
「はい」
もう付き合って一年。
リラの裸は数えきれないほど見ているのに、未だ目の前で自ら裸になるのは恥ずかしいらしい。
大人しく後ろを向いた僕は、リラが浴衣を脱が音だけが耳に飛び込んでくる。
しゅる…
ぱさ…
その音だけで興奮するのだから、もうどうしようもないな…
そんな自分に呆れながら、リラからもういいよと言われるのをじっと待っていた。
リラの犬になった気分で。