• テキストサイズ

【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第27章 母と娘




半分寝ぼけてるくせに、ちゃんと的確に僕のツボを突いてくる。


「コラ。リラ?離して?」

「やだ」

「すぐに戻ってくるから」

「…10秒ね。10秒で戻ってきてね?」


そう言ってリラは仕方なく僕から身体を離した。
本当は僕だってリラから離れたくないんだけど、仕方なくリラから解放された身体を起こした。


そして、ワイシャツ一枚羽織って玄関の方へ向かう。

でも、オートロックのはずなのにドア前でインターフォンが鳴ったよな…
お隣さんか?
それとも管理人さん?

こんな朝から訪ねてくる人に心当たりが一切ない。


「はい?どちら様」


不思議に思いながらもそう言い、ガチャリと玄関を開けた先にいたのは、40代ぐらいの女性。

黒いセミロングの艶のある髪を携え、ブラウンのトレンチコートに女優帽を被り、サングラスをしていて、赤いリップを付けている。

誰だ…?
パッと見、ものすごくセレブなマダムに見える。

宅配業者には全く見えない。
かと言って管理人さんでもない。
隣に引っ越してきた人か…?
このマンション、家賃からして結構なお金持ちが住んでそうだしな…


「あの…何か御用ですか?」


恐る恐るその人に聞くと、その女性はサングラスを外しながら言った。


/ 945ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp