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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第4章 君の近くに




安室side


「じゃあ、行きますか」

「ほんと、ごめんなさい。
運転手なんてさせて…」

「毛利先生にくれぐれもとお願いされていますから。
毛利先生は、沖野ヨーコさんにくれぐれもとお願いされているみたいですし。」

「伝言ゲームじゃないんだから…」


でも、ヨーコちゃんのおかげだな…
さすがにあのままあの家で暮らすのは怖すぎたし、かと言って引っ越しても意味ないと言われたし…


それに…


チラッと安室さんの方を見る。

ハンドルを握る腕が、妙に男らしく見えてわたしはまた顔を赤くして目を逸らした。


やっぱり変だ。
かっこいい男の人なんて、見慣れているはずなのに。
なんなら、これまでわたしが付き合ってきた人は、文字通りかっこいい男ばかりだった。
見た目は。


だけど、安室さんみたいな雰囲気の人はいなかったな…


安室さんの元彼女、一体どんな人なんだろう。
まだ好きって言ってたし…
相当美人で、スタイルが良くて…
性格も良くて…
文字通りパーフェクトな人なんだろうか…


だって、こんなに格好良くて、
優しくて、
女の子が喜ぶこともサラッと言えて、
相当モテそうな安室さんが忘れられないって、どんな女の子なの?!と思ってしまう。


「ん?」


じーっと安室さんの顔を見るわたしに気付いた安室さんが首を傾げた。


「いえ!なんでもないです。えっと…」

「…今日のお仕事は、どういう内容なんですか?」


何か話題を探そうとするわたしよりも早く、安室さんが話題を提供してくれる。


「今日は、新曲のレコーディング」

「へぇ。君が作った曲ですか?」

「ううん。
今日のは、別のコンポーザーが書いた曲。
わたしの歌、恋の歌ばっかりになっちゃうから…」

「…恋の歌ですか。」

「うん…多分世間の人は、惚れた好いた別れたばかりって思ってると思う…」


そう言うと、安室さんはうーん。とはぐらかすように目線を逸らした。


「まぁ、そう言われても仕方ないんだけどね。
曲を作るために恋をしてる節あるし…」


そう。また恋をしないとわたしは曲が書けない。
そもそも、恋ってどうやってするんだっけ?




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