• テキストサイズ

【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第24章 この部屋で最後に ☆




安室side


スマホに表示された着信元は


「ベルモット」


その名前を見て、僕は即座にリラの前から廊下へ移動してその電話をとった。


「もしもし」

「バーボン?ちょっと確認したいことがあるの。
今から会えない?」

「…出来れば日を改めていただけると助かるのですが」

「ジンからの指令の話もあるのよ。
今日じゃなきゃダメだわ」

「…仕方ないですね。わかりました。
今どこです?」

「杯戸町ショッピングモールのカフェよ。」

「じゃあ、今から迎えに行きます」


組織の指令の話もある
それを聞いてしまうと、先送りには出来なかった。

リラには申し訳無いけど、仕方ない。
この組織を潰すことは、回り回ってリラを危険から守ることにも繋がるから。


リラに、仕事で外出しなければいけなくなったと伝えた時、少しだけ寂しそうな顔をしたあと、笑って「仕方ないよね。」と言ってくれた。

寂しい思いを押し殺したような笑顔。

ごめんな…
この組織を壊滅させることができたら、トリプルフェイスのうちのひとつ、バーボンという顔は消える。

そうなれば、もっとリラとの時間を大切にできるようになるはずだ。

今だけ、我慢してほしい。

そう心の中でリラに謝りながら、僕は新居を出て行った。



/ 945ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp