【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第24章 この部屋で最後に ☆
僕とリラの恋が始まったのは、この部屋のおかげかもしれないな。
「リラ」
「ん?」
「2人の家、楽しみだな」
リラの髪を撫でながらそう言うと、リラは嬉しそうに笑った。
「うん!2人の家!」
そう言いながら抱きついてきたリラの髪を撫で、耳元で僕はそっと囁いた。
「リラ。今日でこの家に君といるのは最後だから、この家で、やっておきたいことがあるんだ」
「?なに?」
「一緒に風呂に入ろう?」
僕の突拍子もない提案に、リラは目を丸くして僕を見た。
「おふろ??」
「うん。ダメ?」
「は、ハードル高いよ…」
顔を赤くしながらそう言ってなかなか首を縦に振らないリラに、僕は耳元にキスをしながら追い打ちをかける。
ちゅ…
「っん…っ」
「リラと一緒に風呂に入ったことないだろ?
何故かリラの兄とはあるのに」
「っでも…っ」
「お願い。この家で出来ること全部して、覚えておきたい」
2人が初めて一緒に暮らした、大切な場所だから。
そう思いながら、リラをぎゅっと抱きしめると、リラは観念したのか僕を見つめながら言う。
「…わかった。一緒に入ろう?」
その上目遣いの顔に思わず心を撃ち抜かれながら、僕はリラの肩を抱きながら一緒に脱衣所へと向かった。