【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第22章 風邪引き彼女と過保護な彼氏
安室side
シャワーから出て髪を乾かしたあと、リラが眠る寝室に向かうと、リラは嬉しそうに僕をみた。
お粥を食べて、安静にしていたらすっかり元気を取り戻したみたいで、顔色もさっきより良くなってる。
普段あまり糖質を摂らないから尚更、お粥は効果的だったようだ。
「零ー!こっちきて」
「はいはい」
両手を広げて僕に甘えるリラが可愛くて、結局リラに逆らえずに自分もベッドに入り、彼女を腕の中に抱きしめた。
「…零の腕の中、安心する」
「そう?」
「うん。大好き…」
リラに大好きと言われるだけで、僕の心臓は簡単に跳ねる。
こんなに単純な男だったのか、僕は。
リラの額に手のひらを添えると、熱も下がったようで一安心だ。
「明日からは仕事行ってもいい?」
「明日の朝もう一度熱を測って、上がっていなければ」
「わたし、歌えないと死んじゃうよ…
一日歌ってないだけで禁断症状出てる…」
僕の胸に擦り寄りながら、リラは半ば冗談でそんなことを言う。
「じゃあ、今日はもう寝て、明日から思いっきり歌ってください?」
「今日は寝ちゃうの?」
お粥パワーですっかり元気になったリラは、元気が有り余っているようで挑発的に聞いてくる。