【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第20章 僕のこと好きだろ? ☆
その彼氏の気持ち、痛いほどわかるんだよな…
きっと自分の彼女が可愛すぎて、ついつい優しく甘くしてしまう。
だけど、それじゃあ物足りないと言われるのか…
まさか女子高生の会話を聞いて、自分の行いを反省することになるとは思わず、コーヒーカップを洗いながら、耳だけはずっとその会話を盗み聞きしていた。
リラに、物足りないと思われていたらどうしよう。
思えば僕はひたすらにリラに甘い。
朝起きて、一番にリラを見て、今日も可愛いなと甘い言葉を吐く。
リラが仕事から帰ってきたら、お疲れ様と抱きしめて、優しく頬にキスをする。
そして、夜はまるで宝物を扱うように丁寧に丁寧にリラに触れる。
そんな激甘な僕だけど、それがリラにとっては物足りなかったりするんだろうか…
たまには、Sなところを見せたほうがいいんだろうか…
ひたすらにそんなことを思いながら、引き続き女子高生の会話に聞き耳を立てていた。