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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第3章 金髪のボディーガード




安室side


クローゼットの衣装ケースの一番下は、彼女が使っていた場所だった。

ほんの数ヶ月前、その段だけ僕の大好きな匂いで埋め尽くされていた。

もう、空にしていても彼女が戻ってくるはずないと思っていたけど、まさかこんな形で別の子の服をしまうことになるなんてな。

そんな風に感傷に浸っていると、Lilaこと雨宮リラのお腹がものすごい音で鳴った。


ぐるるるるる…


「…」

「…ふ…もしかして、お腹すいて…」


徐々に雨宮リラのクールな顔が赤くなってきて、気まずそうに俯いた。

なんだ。
ちゃんとお腹空くんだ。
芸能人だから、食べなくても平気なんだと勝手に思っていたけど。

そう思っていると、追い討ちをかけるようにまたお腹が鳴る。


ぎゅるるるる…


「…っ…」


またボッと顔を赤くしてお腹を押さえる雨宮リラを見て、僕は我慢しきれず吹き出した。


「ふっ…は…あははは。すごい音!」

「わっ、笑わないでください…」

「いや、ごめんごめん。
何か作りましょうか」


そう言って僕は、このお腹を空かせた歌姫に何か食べさせてあげようとキッチンに立ち、冷蔵庫の中の食材を使って料理を始めた。


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