【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第18章 Love song
安室side
帰宅後、なぜかドッと疲れが一気に来た。
あんなに長時間ポーズを取って写真を撮られるなんて経験、今までしたことなかったからな…
顔が映らないとはいえ、常に顔を作っていたのも事実だ。
ソファーに腰をおろし、フゥと一息ついていると、隣にリラが腰を下ろした。
そして、僕にぎゅっと抱きつきながら甘えてくる。
「どうしたの?」
そう言って髪を撫でてやると、リラは僕の胸に顔を埋めたまま言った。
「嬉しくて。」
「嬉しい?」
「零と仕事できたのが、嬉しくて。
わたし今まで、誰かの曲をたくさん作ってきたけど、この人の曲を作れて嬉しいなんて思うことなかったの。」
そう言いながら、リラは僕の方を見て笑った。
「でも、零の曲を零と一緒に作れたのがすごく嬉しくて…」
「僕も、リラの役に立てて嬉しいよ。
というか、僕のことを歌った曲、一度も聴かせてもらってないんだけど」
「…じゃあ、今から歌うから聴いて?」
そう言いながら、リラはギターを抱えてソファーから降りると、ラグの上であぐらをかいた。