【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第18章 Love song
次はバックハグのパターンBだ。
「じゃあ、安室さんはここに座って、
脚の間にLilaが座ろうか。」
カメラマンの指示に従い、安室さんの前に腰を下ろす。
後ろからぎゅってされるのは、毎日のようにしてくれるから、あまり緊張しないかも。
そんな風に余裕をかましていると、安室さんは後ろからわたしをぎゅっと抱きしめて、頬をくっつけるみたいに顔を寄せて来た。
「こんな感じですか?」
耳元で、安室さんの声が響いて、思わずドキッと心臓が鳴る。
いつもされてるから慣れてると思っていたけどとんでもない。
むしろ、大勢の他人に見られながら、後ろから抱きしめられるのってこんなにドキドキするんだ…
「うん!いいね!Lilaのその表情もバッチリ!
2人で軽く話しながらイチャイチャしてくれる?
こっちで何枚かいい感じのタイミングで撮るから」
カメラマンはそう言いながら、ファインダーを覗いた。
「軽く話しながらイチャイチャって…」
安室さんが戸惑ったように言うのがちょっとおかしくて、ふふっと笑みを漏らすと、安室さんが不思議そうに首を傾げた。
「何で笑うの?」
「だって、安室さんっていつも大人の余裕って感じなのに、今日は少し困ってて可愛いんだもん」
「そりゃ、困るよ…
こんなところ、写真撮られるの初めてだし。」
そう言いながら、安室さんはわたしの肩に顎を乗せた。
何だか少し甘えてるみたいで、尚更可愛く思えた。