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【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第17章 似てない家族 ☆




なぜ、こんなことに…


ベルツリーの展望台から東京の景色を見下ろすわたしは両隣にいる男性を交互に見る。

左にいるのはわたしの大好きな彼氏。
じっと顔を見るわたしに気づいた安室さんは、ん?と優しく首を傾げた。

好き…好き過ぎるその笑顔…


かたや右隣は、わたしの兄。

この世で、兄と彼氏と3人でベルツリーに来た人なんて、わたしぐらいじゃない!?

兄は小さい頃から過保護だった。

わたしがデビューするとき、最後まで反対したのはお兄ちゃんだったし、わたしがイギリスに行かないと決めた時、最後まで渋っていたのもお兄ちゃんだった。


お兄ちゃんのまわりにはいつも不特定多数の女の子が、どうにかお兄ちゃんの気を引こうと頑張っているイメージがある。


外見はなかなかのイケメンだと自分の兄ながら思うんだけどなあ。
どうしてか、本命の相手を作らないんだよね…


「わたし、実はベルツリーって初めて登ったかも。
景色すごいね!!」


隣にいる安室さんにそう笑いかけると、安室さんはわたしの髪を撫でながら優しく笑い返してくれる。


「君は、どこに連れて来ても、喜んでくれますね。
そういうところ、可愛くて好きです」

「えっ!」


もう付き合って暫く経つのに、未だに安室さんに好きだと言われるといちいち顔が熱くなる。
病気だ…安室さん病だこれは…


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