【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第16章 愛が重い ☆
家に帰り、改めて紙袋の中を見てみる。
「…なんか、こんなに貰ってしまって、僕は一銭も落としていないのは、Lilaに申し訳ないな」
と、また風見にやっぱりもう立派なオタクだと指差されそうなことを思いながら、貰ったグッズの整理をしていく。
アクリルスタンドとか、どうやって使うんだこれ…
スマホで調べてみると、どうやら遊びに行った時に推しと背景で写真が撮れる。
という使い方をしている人が多いらしい。
「アクリルスタンドどころか、本人が隣にいるんだけどな…」
そんなこと思いながら、アクリルスタンドを眺めると、なんだかリラがそのまま小さい妖精になったようにも見え、思わず
「…可愛い」
と声を漏らした。
そして、数種類のアクリルスタンドを組み立てたあと、ご丁寧にテレビ台の端に並べた。
次に取り出したのは、リラの生写真が入ったファイルだ。
風見の友人が熱狂的ファンというのは本当らしく、ファイルの中には今よりも更に随分若く見えるリラから、直近のリラまで時系列順にファイリングされている。
僕にこれをくれるってことは、おそらく同じ写真を何枚も持ってるんだろうな…
やっぱり、リラのことを女として魅力的だと思う男は、全国にごまんといるんだろう。