【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】
第16章 愛が重い ☆
「ごめん…完全に暴走しすぎた…」
幾度にも渡る激しい行為の後、ベッドの中でわたしをぎゅーっと抱きしめながら零がぽつりと溢した。
「もう、本当に一瞬も力入らないよ…」
くて…とベッドに身体を預けてそう言うわたしを、零は抱きしめて頬にキスをした。
「君のことになると、周りが見えなくなるらしい」
「…雑誌、あんなにたくさん…
本屋さん何件も回ってくれたの?」
「…風見にも手伝ってもらった」
風見さん…
なんて上司に忠実なの…
思わぬ出来事で風見さんを尊敬することになるとは。
そして、さっきまでわたしのこといじめてた癖に、やり過ぎたと思ったのか、零は途端にしょんぼりしてわたしにぎゅっと抱きついてる。
可愛い…
たまに見せるこの子供みたいな顔、すごく好き。
わたしは零の唇に自分の唇を重ねた。
チュッとリップ音を鳴らし、赤くなった顔を見られないように零をぎゅっと抱きしめ返した。
「あの写真ね、カメラマンに 彼氏のこと考えてって言われながらポーズ取って撮影したんだよ。」
「え…」
「表情だって…カメラの向こうにずっと零を見てた。
まだ、付き合ったばかりで…今思えば零のこと半分も知らなかったけど。
その時から毎日零のこと好きな気持ちが更新されていくの」
そう言って零の瞳に映る自分をじっと見つめた。
わたし、相変わらず零が好きでたまらないって顔してるな…
零は、こつ…とおでこをくっつけながら言った。
「僕も、毎日、毎分、毎秒…
リラのこと更に好きになってる。
…悔しいけど、君に夢中みたいだ」
零は片眉を下げて笑うと、ゆっくりと唇にキスをくれた。
「…わたしも」
あなたに夢中だよ…